iPhoneで格安スマホを使う!乗り換え手順から注意点まで解説

iPhoneは日本で絶大な人気を誇ります。
格安スマホを検討している人の中にも「iPhoneで格安スマホを使いたい」という人は多いでしょう。
結論から言うと、iPhoneでも格安スマホは使えます。
すでにiPhoneを持っている人はSIMカードを入れ替えれば使えますし、iPhoneを持っていない人も格安スマホとのセット購入が可能です。
今回はiPhoneで格安スマホを使う方法と注意点について徹底解説します。
iPhoneで格安スマホを使う方法は大きく2つ
iPhoneで格安スマホを使う方法は大きく2つあります。
- 手持ちのiPhoneで格安スマホを使う
- 格安スマホとiPhoneをセット契約する
方法①手持ちのiPhoneで格安スマホを使う

すでにiPhoneを持っている人は、手持ちのiPhoneでそのまま格安スマホを使えます。
手持ちのiPhoneで格安スマホを利用する手順は以下の4ステップです。
- SIMロックを解除する
- 手持ちのiPhoneに合わせて格安スマホを選ぶ
- 格安スマホを申し込む
- 初期設定をする
「まだiPhoneを持っていないが、今後SIMフリーや中古のiPhoneを別途購入する」という人は、iPhoneを購入した上でこちらの手順を参考にしてください。
ステップ①SIMロックを解除する
大手キャリアのiPhoneを持っている場合は「SIMロック」を解除しましょう。
AppleオンラインストアでSIMフリー版を購入した人は、こちらのステップは飛ばしてください。
SIMロックとは、使えるキャリアを制限することです。
例えばドコモのスマホにはドコモのSIMロックがかかっています。
au/ソフトバンクのSIMや、それらの回線を利用する格安スマホのSIMカードは利用できません。

このSIMロックを解除する手続きが「SIMロック解除」です。
iPhoneの場合、SIMロック解除すれば格安スマホの選択肢がぐっと広まりますよ。
SIMロックされていても格安スマホは使えますが、可能であれば解除するのがおすすめです。
iPhoneのSIMロックを解除する条件
iPhoneのSIMロックを解除する条件は以下の通りです。
- iPhone 6s以降の機種であること
- ネットワーク利用制限などのロックがかかっていないこと
- 購入日から100日経過していること
- 一括で購入した場合は100日経過していなくても解除可能
- クレジットカード払いの場合も即解除が可能
キャリアによって細かい違いはありますが、基本的な条件は同じです。
注意点としては、SIMロックを解除できるのはiPhone 6s以降に限られます。
iPhone 5sや6といった古い機種は解除できません。
また、スマホでデータ通信や電話ができなくなる「ネットワーク利用制限」がかかっている機種も解除不可です。
iPhoneのSIMロックを解除する手順
iPhoneのSIMロックを解除する方法は以下の3つです。
- オンライン
- 電話
- 店舗
おすすめはオンラインです。
電話と店舗で解除する場合は3,000円の手数料がかかります。
オンラインなら手数料が無料です。
各キャリアのマイページからSIMロック解除手続きを進めてください。
- ドコモ:My docomo
- au:My au
- ソフトバンク:My SoftBank
ステップ②手持ちのiPhoneに合わせて格安スマホを選ぶ
次に、手持ちのiPhoneに合わせて格安スマホを選んでください。
SIMロックの有無で選び方が異なります。
- SIMロックがかかっていないiPhone→どの格安スマホでもOK
- SIMロックがかかっているiPhone→同じ回線の格安スマホを選ぶ
SIMフリー版/SIMロック解除済みならどの格安スマホでも使える
SIMフリー版のiPhoneおよびSIMロック解除済みiPhoneなら、原則どの格安スマホでも使えます。
iPhoneはドコモ、au、ソフトバンクの全回線に対応済みです。
SIMロックがかかっていないなら、回線を気にせず自由に格安スマホを選べます。
通信速度や月額料金、機能(カウントフリーや容量シェアなど)、キャンペーンなどで比較し、自分に合った格安スマホを選んでください。
SIMロックがかかっているiPhoneは同じ回線の格安スマホを選ぶ
SIMロックがかかっているiPhoneで使う場合は「同じ回線の格安スマホ」を選んでください。
回線が同じであれば、SIMロックがかかっていても利用できます。
例えばドコモのiPhoneならドコモ回線の格安スマホ、auのiPhoneならau回線の格安スマホ、といった感じです。
以前は多くの格安スマホがドコモ回線でしたが、最近はau回線/ソフトバンク回線の格安スマホも増えていますよ。
主要な格安スマホごとに、SIMロック解除不要で使えるiPhoneをまとめると以下の通りです。
格安スマホ | ドコモのiPhone | auのiPhone | ソフトバンクのiPhone |
---|---|---|---|
b-mobile | 〇 | × | 〇 |
BIGLOBEモバイル | 〇 | 〇 | × |
IIJmio | 〇 | 〇 | × |
LINEモバイル | 〇 | 〇 | 〇 |
mineo | 〇 | 〇 | 〇 |
NifMo | 〇 | × | × |
nuroモバイル | 〇 | 〇 | 〇 |
OCNモバイルONE | 〇 | × | × |
UQモバイル | × | 〇 | × |
QTモバイル | 〇 | 〇 | 〇 |
イオンモバイル | 〇 | 〇 | × |
ロケットモバイル | 〇 | 〇 | 〇 |
日本通信SIM | 〇 | × | × |
ただし、auのiPhone 6s/6s Plus/SE/7/7 Plusについてはau回線の格安スマホでも原則SIMロック解除をしないと使えません。
ドコモ・ソフトバンクのiPhoneとは勝手が違うので要注意です。

また、ソフトバンク回線として紹介されることが多い「Y!mobile」はSIMロック解除したiPhoneしか使えません。
ソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneは使えないので要注意です。
動作確認されているかどうかを必ずチェック!
手持ちのiPhoneを格安スマホで利用する場合は「動作確認」がされているかを必ずチェックしてください。
SIMロックの問題さえ気を付ければ、iPhoneなら理論上はどの格安スマホでも使えます。
しかし、動作確認されていない格安スマホでの利用は自己責任です。
初心者の場合は動作確認がされている格安スマホで利用しましょう。
格安スマホは独自に動作確認を実施し、その結果を公表しています。
SIMロック解除が必要かどうかや、使えない機能がないかなどの注意点も記載してくれている格安スマホも多いです。
手持ちのiPhoneで格安スマホを使う際は、必ず動作確認されているかをチェックしましょう。
ステップ③格安スマホを申し込む
さきほど選んだ格安スマホに申し込みます。
申し込み手順は以下の通りです。
- 申し込みに必要なものを準備する
- 格安スマホをSIMのみで申し込む
申し込みに必要なものを準備する
まずは格安スマホの申し込みに必要なものを準備しましょう。
- MNP予約番号
- 本人確認書類(免許証やパスポートなど)
- クレジットカード
- 連絡が取れる電話番号・メールアドレス
現在の電話番号を他のキャリアに引き継ぐことを「MNP」と言います。
大手キャリアで使っている電話番号を格安スマホでも使う場合はMNPで乗り換えてください。
MNPを利用する際には「MNP予約番号」が必要です。
大手キャリアのマイページから事前に取得しておきましょう。
- ドコモ:My docomo
- au:My au
- ソフトバンク:My SoftBank
多くの格安スマホでは支払い方法がクレジットカードのみです。
本人名義のクレジットカードを用意してください。
クレジットカードがない場合はクレジットカードなしで申し込める格安スマホも検討しましょう。
格安スマホをSIMのみで申し込む
準備ができたら格安スマホを申し込みます。
詳しい手順は格安スマホによって異なりますが、おおむね以下の通りです。
- 公式サイトから申し込みを始める
- SIMのみを選択する
- プラン、SIMカードタイプ、オプションなどを選ぶ
- MNP予約番号を入力する
- 契約者情報(氏名や住所など)を入力する
- 支払い情報を入力する
- 本人確認書類をアップロードする
端末は手持ちのiPhoneを利用するので、SIMカードのみで申し込んでください。
また、MNPを利用する場合は必ずMNP予約番号を入力しましょう。
MNP予約番号を入力しないと新規契約となり、番号が変わってしまいます。
ステップ④初期設定をする
格安スマホの申し込みが終わり、SIMカードが届いたら以下の初期設定をします。
- 回線切り替え
- APN構成プロファイルのインストール
回線切り替え
MNPを利用して乗り換えた場合は「回線切り替え」をしてください。
格安スマホによってはMNP転入切替や開通手続きとも言います。
手順は格安スマホによりますが、多くの場合は以下のどちらかです。
- マイページから切り替え手続きをする
- 専用の電話窓口に電話(ほとんどが自動音声)
どちらの場合も手続きは簡単です。
手続き完了後、数分~数時間ほどで切り替えが完了します。
詳しくはSIMカードと一緒に届く冊子や公式サイトも参考にしてください。
なお、回線切り替えが完了したタイミングでそれまで使っていた大手キャリアは解約です。
別途、解約手続きをする必要はありません。
APN構成プロファイルのインストール
最後にAPN構成プロファイルのインストールです。
格安スマホでデータ通信を利用するための設定を「APN設定」と言います。
iPhoneの場合はAPN構成プロファイルという特殊なファイルをインストールすればOKです。
- iPhoneをWi-Fiに接続しSafariを起動する
- 契約した格安スマホのAPN構成プロファイルダウンロードページへアクセスする
- 該当するAPN構成プロファイルをダウンロードする
- 設定アプリから画面の指示にしたがってAPN構成プロファイルをインストールする
APN構成プロファイルのインストールが完了すれば、手持ちのiPhoneで格安スマホを利用する準備は完了です。
方法②格安スマホとiPhoneをセット契約する

格安スマホによってはiPhoneをセットで契約できます。
セット契約はSIMロックの有無や動作するかどうかの確認が不要なのがメリットです。
手元にiPhoneがない人で、手っ取り早く契約したい人はセット契約しましょう。
iPhoneをセット契約できる格安スマホ
2020年11月現在、iPhoneをセット契約できる主要な格安スマホと購入できるiPhoneをまとめました。
格安スマホ | 購入できるiPhone |
---|---|
IIJmio | 中古のiPhone XR、iPhone SE(第2世代) |
LINEモバイル | iPhone SE(第2世代) |
mineo | iPhone SE(第2世代)、iPhone XR、iPhone XS |
OCNモバイルONE | iPhone SE(第2世代)、iPhone 8、iPhone XR、iPhone 11など |
UQモバイル | iPhone SE(第2世代) |
Y!mobile | iPhone 7、iPhone SE(第2世代) |
QTモバイル | iPhone 8、iPhone 11、iPhone XR、iPhone SE(第2世代) |
格安スマホでセット購入できるiPhoneはiPhone SE(第2世代)が中心です。
中古品やメーカー認定整備品であればiPhone XRやiPhone 11などもセット購入できます。
最新かつ新品のiPhoneを購入する場合はセット契約せず、別途Appleオンラインストアで購入するのがおすすめです。
格安スマホとiPhoneをセット契約する手順
格安スマホとiPhoneをセット契約する手順は以下の通りです。
- 申し込みに必要な物を準備する
- 格安スマホで端末セットを申し込む
- 回線切り替えをする
申し込みに必要な物を準備する
まずは格安スマホの申し込みに必要なものを準備してください。
- MNP予約番号
- 本人確認書類(免許証やパスポートなど)
- クレジットカード
- 連絡が取れる電話番号・メールアドレス
必要なものは手持ちのiPhoneを使う場合と同じです。
現在、大手キャリアで使っている電話番号を格安スマホに引き継ぐは「MNP」で乗り換えます。
大手キャリアのマイページから、MNPに必要な「MNP予約番号」を取得してください。
- ドコモ:My docomo
- au:My au
- ソフトバンク:My SoftBank
格安スマホの多くは支払い方法がクレジットカードのみです。
本人名義のクレジットカードを用意しておきましょう。
クレジットカードを持っていない場合はクレジットカードなしで申し込める格安スマホも検討してください。
格安スマホで端末セットを申し込む
準備ができたら格安スマホを申し込みましょう。
詳しい手順は格安スマホによりますが、おおむね以下の通りです。
- 公式サイトから申し込みを始める
- セット購入するiPhoneを選ぶ
- プラン、SIMカードタイプ、オプションなどを選ぶ
- MNP予約番号を入力する
- 契約者情報(氏名や住所など)を入力する
- 支払い情報を入力する
- 本人確認書類をアップロードする
基本的な申し込み手順は手持ちのiPhoneで格安スマホを使う時と同じです。
申し込みの際にSIMのみではなく、端末セットを選びましょう。
また、MNPを利用する場合は必ずMNP予約番号を入力してください。
MNP予約番号を入力しないと新規契約となり、電話番号を引き継げません。
回線切り替えをする
SIMカードと端末が届いたら初期設定です。
MNPを利用して乗り換える場合は「回線切り替え」をしましょう。
格安スマホによってはMNP転入切替や開通手続きとも言います。
回線切り替えの方法は大きく以下の2つです。
- マイページから切り替え手続きをする
- 専用の電話窓口に電話(ほとんどが自動音声)
どちらの場合も手続きは簡単です。
詳しくはSIMカードと一緒に届く冊子や公式サイトも参考にしてください。
回線切り替えが完了すると、それまで契約していた大手キャリアは自動解約されます。
なお、セット契約の場合は「APN設定」は原則不要です。
iPhone単体を買うならどこがおすすめ?
現在iPhoneを持っていない人が、iPhone単体を購入する方法は主に以下の3つです。
- Appleオンラインストア
- 中古ショップ
- フリマ・ネットワークオークション
それぞれメリット・デメリットがあります。
確認した上で、自分に合った方法で購入してください。
購入後は「手持ちのiPhoneで格安スマホを使う方法」を参考に格安スマホを申し込みましょう。
新品を買うならAppleオンラインストアがおすすめ

SIMフリー版のiPhoneを新品で買うならAppleオンラインストアがおすすめです。
最新のiPhoneを購入できます。
2020年7月現在、Appleオンラインストアで購入できるiPhoneは以下の通りです。
- iPhone XR
- iPhone 11 / 11 Pro / 11 Pro Max
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone 12 / 12 mini / 12 Pro / 12 Pro Max
Appleオンラインストアは基本的に割引がなく、定価で買わないといけないのがデメリットです。
不要な機種の下取りや、分割払いなどを利用しましょう。
中古ショップは赤ロム保証があるお店で購入する
中古のiPhoneを買う場合は中古ショップがおすすめです。
新品で購入するより安く購入できます。
また、Appleオンラインストアでは取り扱っていない古いiPhoneも購入可能です。
中古ショップで購入する際は以下の点を心がけてください。
- 赤ロム保証がある店舗で買う
- なるべくSIMフリー版を買う
赤ロム保証があれば購入した端末にネットワーク利用制限がかかっていた場合に返金・返品に応じてくれます。
大手キャリアの中古端末でも安心して購入できますね。
また、なるべくSIMフリー版かSIMロック解除済みのiPhoneを買うのがおすすめです。
SIMロックがかかっていないiPhoneのほうが、格安スマホの選択肢が広がります。
フリマやネットオークションはネットワーク利用制限に注意

もっと安くiPhoneを買うならフリマやネットオークションも検討しましょう。
中古ショップ以上に安く買うことが可能です。
新品のiPhoneもAppleオンラインストアより安く出品されているケースがあります。
ただし、フリマやネットオークションは個人同士の取引です。
店舗で購入する時と違い、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
トラブル防止のため、フリマやネットオークションで購入する際は以下の項目をチェックしてください。
- 本体の状態が悪くないか(目立つ傷がある、画面割れなど)
- ネットワーク利用制限やSIMロックがかかっていないか
とくに注意すべきがネットワーク利用制限です。
せっかく購入しても電話やネットができないのでは意味がありませんね。
ネットワーク利用制限はIMEI(製造番号)を教えてもらえれば、大手キャリアのサイトで調べることが可能です。
- ドコモ:ネットワーク利用制限携帯電話機確認サイト
- au:ネットワーク利用制限携帯電話機照会
- ソフトバンク:ネットワーク利用制限携帯電話機の確認
購入前に出品者に連絡し、IMEIを教えてもらいましょう。
まとめ
格安スマホはiPhoneでも利用できます。
すでにiPhoneを使っている人はそのまま乗り換えが可能です。
iPhoneは3キャリアすべての回線に対応しているので、SIMロック解除すれば自由に格安スマホを選べます。
SIMロックが解除できない場合も、同じ回線の格安スマホなら問題なく利用が可能です。
iPhoneを持っていない場合は格安スマホとセット契約もできます。
手っ取り早くiPhoneを使いたいなら、セット契約もおすすめですよ。

格安SIMやスマホが好きなフリーランスライター。大学時代に節約のため格安SIMを使い始めたのをきっかけに、スマホライターとして活動中