シェアプランとは?メリット・デメリットと使える格安スマホまとめ

「格安スマホを家族で使いたい」
「余っているスマホやタブレットでもデータ通信を使いたい」
このような人におすすめなのが格安スマホのシェアプランです。
シェアプランを利用すると、複数のSIMカードでデータ通信量をシェアできます。
格安スマホを複数回線利用する場合、シェアプランをうまく活用するとスマホ代の節約が可能です。
今回はシェアプランのメリット・デメリットと、シェアプランが利用できるおすすめの格安スマホを紹介します。
シェアプランとは
シェアプランとは、複数のSIMカードでデータ通信量をシェア(共有)することです。
格安スマホによっては容量シェアやシェアSIMと呼ばれています。
通常、1つの契約で利用するSIMカードは1枚です。
例えば3GBプランを契約した場合、1枚のSIMカードで3GBのデータ通信を使います。

シェアプランでは、1つの契約で複数のSIMカードを利用可能です。
契約プランのデータ通信量を、複数のSIMカードでシェアして利用します。
例えば3GBプランを契約して2枚のSIMカードを追加した場合、3GBの容量を3枚のSIMでシェア可能です。

シェアプランのメリット
シェアプランのメリットは以下の3つです。
- 家族でお得に格安スマホを使える
- サブ端末やタブレットでもお得にデータ通信が利用可能
- 支払いを1つにまとめられる
家族でお得に格安スマホを使える
シェアプランは家族全体のスマホ代を安くできるのがメリットです。
代表者(例えば父親など)が格安スマホを契約し、追加SIMを他の家族が利用することで、家族でデータ通信量をシェアできます。
格安スマホにもよりますが、シェアプランは個別に契約するより安いです。
大手キャリアからまとめてシェアプランに乗り換えれば、家族全体のスマホ代を大幅に節約できます。
サブ端末やタブレットでもお得にデータ通信が利用可能

シェアプランはサブ端末やタブレットでデータ通信を使いたい人にも向いています。
データ通信のみができるデータSIMなら、月額120~400円ほどで追加可能です。
中には無料でデータSIMを追加できる格安スマホもあります。
メインのスマホ用に音声通話SIMを契約し、そこにデータSIMを追加すればサブ端末やタブレットでも格安でデータ通信を利用可能です。
個別にデータSIMを契約するより、大幅に安くなります。
支払いを1つにまとめられる
シェアプランを利用する場合、支払いを1つにまとめることが可能です。
主契約となる回線を主回線、追加してデータ通信量を分け合う回線を子回線と言います。
シェアプランの支払いはすべて主回線がまとめて支払うのが一般的です。
家族で利用する際に別々に支払う必要がなく、支出の管理が楽になります。
シェアプランのデメリット
シェアプランのデメリットは以下の2つです。
- 誰か1人が使いすぎるとシェアしている全員が速度制限される
- お得なキャンペーンが利用できない
誰か1人が使いすぎるとシェアしている全員が速度制限される
シェアプランは誰か1人が使いすぎるとシェアしている全員に速度制限がかかるリスクがあります。
1つの料金プランを、シェアしている全員で利用するのがシェアプランです。
言い換えれば、契約プランのデータ通信量がなくなるとシェアしている全員が高速通信を使えなくなります。
誰か1人がデータ通信を使いすぎて速度制限にかかると、シェアしている全員が速度制限ということです。

シェアプランを利用する際は、データ通信量をうまく管理する必要があります。
お得なキャンペーンが利用できない
シェアプランはお得なキャンペーンを利用できません。
格安スマホでは新規契約者向けのお得なキャンペーンを多数実施しています。
しかし、格安スマホのキャンペーンはシェアプランだと適用されないことが多いです。
格安スマホによってはシェアプランを使うより、キャンペーンを利用して個別に契約するのがお得な場合もあります。
契約する際はキャンペーン情報をしっかりチェックしてください。
シェアプランが使えるおすすめの格安スマホ
シェアプランが使える格安スマホはいくつかありますが、その中でもおすすめなのが以下の7つです。
格安スマホ | 最大追加可能枚数 | シェア可能な容量 | 音声通話SIMの追加 |
---|---|---|---|
BIGLOBEモバイル | 4枚 | 3~30GB | 〇 |
IIJmio | 9枚 | 1~62GB | 〇 |
LIBMO | 2枚 | 3~30GB | 〇 |
OCNモバイルONE | 4枚 | 1~30GB | 〇 |
Y!mobile | 3枚 | 3~14GB | × |
イオンモバイル | 4枚 | 2~50GB | 〇 |
エキサイトモバイル | 4枚 | 0~50GB | 〇 |
それぞれで特徴や利用できるSIMカード枚数が異なります。
しっかり比較して、自分に合った格安スマホを選びましょう。
BIGLOBEモバイル
BIGLOBEモバイルは4枚のSIMカードを追加し、最大5枚のSIMカードで容量をシェアできます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
音声通話SIM | SMS付きデータSIM | データSIM |
---|---|---|
900円 | 320円 | 200円 |
BIGLOBEモバイルは「エンタメフリー・オプション」によって対象の動画・音楽サービスが使い放題です。
とくにデータ通信量の消費が激しい動画が見放題になるのは大きなメリットと言えます。
このエンタメフリー・オプションはシェアSIMでも加入が可能です。
例えば6GBの音声通話SIMを家族3人でシェアし、家族みんながエンタメフリー・オプションを利用するとします。
この場合のトータルの月額料金は5,390円です。
項目 | 月額料金 |
---|---|
6GBの音声通話SIM | 2,150円 |
追加SIM | 900円×2 |
エンタメフリー・オプション | 480円×3 |
合計 | 5,390円 |
1人あたり約1,800円で2GBのデータ通信が使え、さらに動画が見放題になります。
家族の中で動画をたくさん見る人だけエンタメフリー・オプションを付けておけば、使いすぎてみんなが速度制限にかかるリスクを減らすことも可能です。
なお、BIGLOBEモバイルはお得なキャンペーンを頻繁に実施しています。
シェアせず個別に契約してキャンペーンを利用したほうがお得なケースも多いです。
契約前に、必ずキャンペーン情報をチェックしてくださいね。
IIJmio
IIJmioは最大10枚のSIMカードで容量シェアができます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
プラン | 音声通話SIM | SMS付きデータSIM | データSIM |
---|---|---|---|
ファミリーシェアプランの2枚目まで | 700円 | タイプA:0円 タイプD:140円 | タイプA:なし タイプD:0円 |
ミニマムスタートプラン ライトスタートプラン ファミリーシェアプランの3枚目以降 | 1,100円 | タイプA:400円 タイプD:540円 | タイプA:なし タイプD:400円 |
従量制プラン | 1,100円 | 400円 | なし |
ミニマムスタートプラン・ライトスタートプランは最大2枚、従量制プランは最大3枚、ファミリーシェアプランは最大10枚のSIMでシェアできます。
10枚のうち音声通話SIMは最大5枚までです。
家族5人で音声通話SIMを契約し、さらにタブレット用にデータSIMを2枚契約、といったことができます。
大容量オプションを使えば20GBおよび30GBのデータ通信量を追加できます。
最大62GBのプランを実現できるので、家族みんながヘビーユーザーでも安心ですね。
2020年8月からは従量制プランもスタートしました。
家族みんなの利用するデータ通信量がバラバラな人でも、無駄なく利用することが可能です。
さらに、IIJmioでは家族間の通話がお得になります。
- 家族間の通話料が通常より20%オフの16円/30秒
- 専用アプリ併用で60%オフの8円/30秒
- 家族間だと3分かけ放題が10分に、10分かけ放題が30分に延びる
家族間の通話料が安くなるのは、数ある格安スマホでもIIJmioくらいでしょう。
電話をたくさんする家族にもおすすめですよ。
LIBMO
LIBMOは最大3枚のSIMカードで容量をシェアできます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
音声通話SIM | SMS付きデータSIM | データSIM |
---|---|---|
820円 | 260円 | 120円 |
LIBMOは大容量プランを2人(あるいは2つのデバイス)でシェアしたい人に向いています。
30GBプラン向けの割引が充実しており、他社の30GBプランより安く利用が可能です。
- ペア割:30GBを2人でシェアするとお得になる
- TLCプラス:TOKAIユーザーがペア割利用でさらにお得
- 親子支援30:24歳以下の学生とその親がお得
実際に、30GBプランを2枚の音声通話SIMでシェアした場合の月額料金を他社と比較してみましょう。
格安スマホ | 30GBをシェアした際の月額料金 |
---|---|
LIBMO(ペア割) | 6,370円 |
LIBMO(TLCプラス or 親子支援30) | 5,680円 |
BIGLOBEモバイル | 8,350円 |
IIJmio(12GB+20GB) | 7,060円 |
イオンモバイル | 6,680円 |
エキサイトモバイル | 7,980円 |
他社よりも圧倒的に安いですね。
TLCプラスと親子支援30は条件が厳しいですが、他社で30GBの音声通話SIMを1枚使うより安くなります。
30GBプランを安くシェアしたいなら、LIBMOがおすすめですよ。
ただし、30GBプランの割引は2人でしかシェアできません。
他のプランでも最大3枚までしかシェアできないので、大家族で安く使いたい人には不向きです。
OCNモバイルONE
OCNモバイルONEは最大5枚のSIMカードで容量シェアができます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
音声通話SIM | SMS付きデータSIM | データSIM |
---|---|---|
1,000円 | 520円 | 400円 |
OCNモバイルONEは追加SIMの事務手数料がお得です。
他社の場合はSIMを追加するごとに3,000円の事務手数料がかかります。
OCNモバイルONEは恒常キャンペーンにより、追加SIMの事務手数料が無料です。
例えば3枚のSIMを追加する場合、他社より9,000円安くなります。
- 他社:3,000円×3枚=9,000円
- OCNモバイルONE:無料
シェアプランは3GB以上のプランしかシェアできないことが多いですが、OCNモバイルONEは1GBプランもシェアできます。
少ない容量をシェアしたい人にもおすすめです。
また、OCNモバイルONEはドコモ回線の格安スマホの中でもトップクラスに通信速度が速く安定しています。
通信速度を重視する人にも最適ですよ。
Y!mobile
Y!mobileはデータSIMを3枚まで追加できます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
親回線プラン | 追加SIMの月額料金 |
---|---|
スマホベーシックプランS | 980円 |
スマホベーシックプランM/R | 490円 |
Y!mobileでは何枚追加しても追加SIMの月額料金が変わりません。
例えばスマホベーシックプランMなら、データSIMを3追加しても490円で済みます。
複数のサブ端末やタブレットでデータ通信を使う人におすすめです。
通信速度が速く安定しているので、SIMフリーのモバイルルーターに入れてポケットWi-Fiのように使うこともできます。
他の格安スマホと違い、音声通話SIMを追加することはできません。
家族で音声通話SIMを利用するなら普通に複数契約して家族割引を利用するのがおすすめです。
イオンモバイル
イオンモバイルは最大5枚のSIMカードで容量シェアできます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
音声通話SIM | SMS付きデータSIM | データSIM | |
---|---|---|---|
3枚目まで | 700円 | 140円 | 0円 |
4枚目以降 | 900円 | 340円 | 200円 |
イオンモバイルは他の格安スマホよりシェアプランの料金が安いです。
例として6GBのプランを3枚の音声通話SIMでシェアする際の月額料金を比較してみました。
格安スマホ | 基本料金 | 追加SIM利用料 | 月額料金合計 |
---|---|---|---|
BIGLOBEモバイル | 2,150円 | 900円×2 | 3,950円 |
LIBMO | 2,180円 | 820円×2 | 3,820円 |
OCNモバイルONE | 1,980円 | 1,000円×2 | 3,980円 |
イオンモバイル | 2,280円 | 700円×2 | 3,680円 |
エキサイトモバイル※ | 2,650円 | 700円×2 | 4,050円 |
同じ容量を同じ枚数でシェアする場合でも、他社より数百円ほど安くなるケースも多いです。
シェアできる容量は4GBから50GBまでの8種類が用意されています。
家族で大容量プランをシェアしたい人にも、1人で小容量をシェアしたい人にもおすすめです。
エキサイトモバイル
エキサイトモバイルは最大5枚のSIMカードで容量をシェアできます。
追加SIMの利用料は以下の通りです。
音声通話SIM | SMS付きデータSIM | データSIM | |
---|---|---|---|
3枚目まで | 700円 | 140円 | 0円 |
4枚目以降 | 1,090円 | 530円 | 390円 |
エキサイトモバイルは3枚コースを選択すると3枚の容量でシェアできます。
3枚コースではさらに2枚のSIMカードを追加可能です。
エキサイトモバイルは低速通信のみのプランや従量制プランもシェアできます。
とくに従量制のプランをシェアできるのは珍しいです。
家族みんなのデータ通信利用量にばらつきがある人や、予備回線を安く保有したい人に向いています。
ただし、3GB以上の容量をシェアする場合は少し割高です。
どちらかというと、ニッチなニーズに答えてくれる格安スマホと言えます。
まとめ
シェアプランを利用すれば、複数のSIMカードで容量をシェアできます。
うまく活用すれば、格安スマホを個別に契約するより安上がりです。
家族で格安スマホを使いたい人や、複数の端末でデータ通信を利用したいならシェアプランを検討しましょう。
シェアプランを利用できる格安スマホのうち、おすすめなのが以下の7つです。
- BIGLOBEモバイル:動画視聴が多い人におすすめ
- IIJmio:最大10枚のSIMカードでシェアできる
- LIBMO:30GBプランを2人で安くシェア可能
- OCNモバイルONE:シェアSIMの初期費用が安い
- Y!mobile:データSIMを安くシェアできる
- イオンモバイル:シェアプランが他社より安い
- エキサイトモバイル:低速プランや従量制プランをシェア可能
迷った時は今回の記事を参考に、上記7つの中から選んでみてくださいね。

格安SIMやスマホが好きなフリーランスライター。大学時代に節約のため格安SIMを使い始めたのをきっかけに、スマホライターとして活動中