mineoの料金プランとメリット・デメリット徹底解説

mineo

mineoは関西電力グループの株式会社オプテージが手掛ける格安スマホです。

当初はau回線の格安スマホとしてスタートしましたが、現在はドコモ回線とソフトバンク回線にも対応したトリプルキャリアとなっています。

どのキャリアから乗り換える場合も、スマホをそのまま使えるのがメリットです。

その他にも、フリータンクやパケット放題といったユニークなサービスを次々と打ち出しています。他の格安スマホとは違う「独自路線」を行くのも、mineoが人気の理由の1つです。

本記事ではそんなmineoの料金プランとメリット・デメリットを徹底解説します。

mineoの料金プラン

まずはmineoの料金プランを見ていきます。

mineoはドコモ・au・ソフトバンクのすべての回線に対応した「トリプルキャリア」です。

回線ごとに、以下のようなプラン名が付けられています。

  • au回線:Aプラン
  • ドコモ回線:Dプラン
  • ソフトバンク回線:Sプラン

各プランにデータ通信専用SIMの「シングルタイプ」と音声通話SIMの「デュアルタイプ」の2種類が用意されています。

mineoはプランおよびタイプによって月額料金が異なるので、自分が契約したいプランの料金をしっかり把握してください。

シングルタイプの月額料金

まずはシングルタイプ(データ通信専用SIM)の月額料金です。

データ通信量AプランDプランSプラン
500MB700円700円790円
3GB900円900円990円
6GB1,580円1,580円1,670円
10GB2,520円2,520円2,610円
20GB3,980円3,980円4,070円
30GB5,900円5,900円5,990円

AプランとDプランの月額料金は同じです。

ソフトバンク回線のSプランのみ、Aプラン/Dプランより月額料金が90円高く設定されています。

誤差レベルではありますが、少しでも安く使うならAプランかDプランがおすすめです。

デュアルタイプの月額料金

続いてデュアルタイプ(音声通話SIM)の月額料金です。

データ通信量AプランDプランSプラン
500MB1,310円1,400円1,750円
3GB1,510円1,600円1,950円
6GB2,190円2,280円2,630円
10GB3,130円3,220円3,570円
20GB4,590円4,680円5,030円
30GB6,510円6,600円6,950円

デュアルタイプでもっとも安いのはAプランです。

Aプランと比べるとDプランは+90円、Sプランは+440円高く設定されています。

Sプランは他の格安スマホと比べても月額料金が割高です。

とにかく安く契約するならAプランを選びましょう。

mineoのメリット

mineoのメリットは以下の7つです。

  • どのキャリアからでも端末そのままで乗り換えられる
  • 公式コミュニティサイト「マイネ王」が便利
  • パケットギフトとパケットシェアでデータ通信量を分け合える
  • 複数回線契約で1回線につき50円の割引
  • パケット放題で500kbpsの低速通信が使い放題
  • 最低利用期間・違約金なし
  • iPhoneを取り扱っている

どのキャリアからでも端末そのままで乗り換えられる

mineo トリプルキャリア
(出典:https://mineo.jp/beginner/)

mineoはドコモ、au、ソフトバンクの3回線すべてに対応しているため、どのキャリアから乗り換える場合も端末そのままで乗り換えられるのがメリットです。

例として、ドコモ回線しか対応していない格安スマホとmineoを比較してみます。

  • ドコモ回線の格安SIM:そのまま使えるのはドコモのスマホのみ
  • mineo:どのキャリアのスマホも原則そのまま使える

ドコモ回線しか対応していない格安スマホだと、そのまま使えるのはドコモのスマホのみです。auとソフトバンクのスマホはSIMロック解除をしないと使えません。

仮にSIMロック解除しても、周波数が合わずうまく電波をつかめない可能性も高いです。

mineoならそれまで契約していたキャリアに合わせれば、原則SIMロック解除をせずに使えます。同じ回線同士なら電波の相性も良いです。

端末そのままで格安スマホに乗り換えたい人はmineoを検討しましょう。

ただし、端末によっては同じ回線同士でもSIMロック解除が必要です。

SIMロック解除が必要かどうかはmineoの動作確認済み端末検索ページからチェックできます。契約前に、自分の端末がそのまま使えるかどうかを確認してください。

公式コミュニティサイト「マイネ王」が便利

マイネ王
(出典:https://king.mineo.jp/)

mineoには公式コミュニティサイト「マイネ王」があります。格安スマホ自らコミュニティサイトを運営しているのは珍しいですね。

マイネ王にはmineo運営スタッフのブログや掲示板などさまざまなコンテンツがあります。

その中でもとくに有益なのが以下の2つです。

  • 他のユーザーに質問ができる「Q&A」
  • データ通信量を引き出せる「フリータンク」

「Q&A」で他のユーザーに分からないことを質問ができる

マイネ王の「Q&A」では他のユーザーに分からないことを質問できます。

mineoに関する疑問はもちろん、他の格安スマホの使用感やSIMフリースマホ本体の設定方法など、mineo公式には聞きにくいことでも気軽に質問が可能です。

ユーザーが活発で、すぐに回答がもらえます。個人情報を含む質問でない限りは、公式に質問するよりマイネ王で聞いたほうが早いくらいです。

「フリータンク」で毎月1GBまでデータ通信量を引き出せる

フリータンク
(出典:https://king.mineo.jp/freetank)

マイネ王の大きな特徴の1つが「フリータンク」です。

フリータンクはmineoユーザー全員で管理するパケット(データ通信量)の貯蔵庫のようなもので、ユーザーは余ったデータ通信量を自由にフリータンクへ保管できます。

さらに、以下の条件を満たせば毎月1GBまでデータ通信量を無料で引き出すことが可能です。

  • 残容量が500MB以下であること
  • 1回に引き出せる容量は500MB

条件付きとは言え、毎月無料で1GBまでデータ通信量を引き出せるのは他の格安スマホにはないメリットです。月末にデータ通信量がなくなっても、有料のデータチャージをする必要がありません。

なお、フリータンクはユーザーの善意で成り立っているサービスです。利用するのはあくまでも本当にデータ通信量が足りなくて困っているときだけにしてください。

もし毎月フリータンクから引き出すようであれば、容量が多いプランに変更することも考えましょう。

パケットギフトとパケットシェアでデータ通信量を分け合える

mineoでは「パケットギフト」と「パケットシェア」を利用して余ったデータ通信量を有効活用することが可能です。

名前が似ていますが、以下のような違いがあります。

  • パケットギフト:任意のユーザーにデータ通信量をプレゼント
  • パケットシェア:繰り越したデータ通信量を自動でシェア

パケットギフトは他のユーザーにデータ通信量をプレゼントできる

パケットギフトは他のmineoユーザーにデータ通信量をプレゼントできる機能です。

データ通信量が足りなくなった時に他のユーザーから分けてもらったり、逆に他のユーザーにデータ通信量をプレゼントして助けたりできます。

専用アプリ「mineoアプリ」からワンタッチで使えるのも魅力です。

パケットギフト

パケットシェアは繰り越したデータ通信量を自動でシェアする

パケットシェアは翌月に繰り越したデータ通信量を自動でシェアする機能です。

あらかじめパケットシェアを利用する「グループ」を組んでおくと、繰り越したデータ通信量が合計されてグループのメンバーに自動的にシェアされます。

mineo パケットシェア

データ通信量をシェアできる「シェアプラン」に近いですが、シェアプランとは以下のような違いがあります。

  • シェアプラン:1つのプランを複数のSIMでシェア
  • パケットシェア:繰り越したデータ通信量だけシェア

シェアプランは1つのプランを複数のSIMでシェアします。シェアしている誰かがデータ通信量を使いすぎると、シェアメンバー全員が速度制限にかかるのがデメリットです。

一方、パケットシェアではメンバーが個別にmineoのプランを利用している状態で、繰り越したデータ通信量だけがシェアされます。

誰かが使いすぎて全員が速度制限にかかるリスクがないのがパケットシェアのメリットですね。

複数回線契約で1回線につき50円の割引

mineo 家族割
(出典:https://mineo.jp/service/discount/family-discount/)

mineoは複数回線契約すると1回線につき50円の割引を受けることが可能です。割引額は少ないですが、格安スマホではそもそも家族割のような仕組みがほとんどありません。

割引は「複数回線割引」と「家族割引」の2種類です。

どちらも割引額は同じですが、適用される条件が異なります。

  • 複数回線割引:1人の名義で複数の回線を契約
  • 家族割引:家族が個別の名義で回線を契約

mineoは1人の名義で複数の回線を契約することが可能です。この場合は複数回線割引が適用されます。複数契約は支払いを1つの口座にまとめられる、親が契約者になれば未成年の子供でも利用できるのがメリットです。

一方、家族が個別に回線を契約した場合は家族割引が適用されます。個別名義で契約するので、家族で支払いを分けられるのがメリットです。

どちらを利用しても割引額は同じなので、家庭の事情に合わせて選択してください。

パケット放題で500kbpsの低速通信が使い放題

mineoでは月額350円で500kbpsの低速通信が使い放題になる「パケット放題」というオプションが使えます。

通常、mineoの低速通信は最大200kbpsです。パケット放題を契約すると、低速通信の最大通信速度が200kbpsから500kbpsにアップします。

500kbps出ればSNSやブラウジングはもちろん、音楽ストリーミングやカーナビアプリの利用が可能です。低画質であれば動画視聴もできます。

通信速度はそこそこで良いので、データ通信量を気にせずデータ通信を使いたい人におすすめです。

最低利用期間・違約金なし

mineoは最低利用期間も違約金もありません。

いつでも好きなタイミングで解約できるので、初めて格安スマホを利用する人でも安心です。

なお、以前は電話番号を引き継ぐMNP転出のみ最低利用期間がありました。

現在はそれも撤廃されているので、MNPを利用する場合も最低利用期間および違約金はかかりません。

iPhoneを取り扱っている

mineoではAndroidだけでなくiPhoneも取り扱っています。

iPhone XSやiPhone 11など、比較的新しい機種を取り揃えているのが特徴です。

mineoへの乗り換えを機に新しいiPhoneへ乗り換えることもできます。

ただし、mineoのiPhoneは入荷が安定せず在庫切れになりやすいのがデメリットです。

iPhoneを買いたい場合は在庫をこまめにチェックし、入荷したらすぐに購入してください。

mineoのデメリット

mineoのデメリットは以下の4つです。

  • 回線混雑時は通信速度が遅い
  • Sプランは月額料金が割高
  • LINEのID検索が使えない
  • 対面サポートを受けられる店舗の数が少ない

回線混雑時は通信速度が遅い

mineoは回線が混雑する時間帯になると通信速度が遅くなります。

とくに平日の昼や夕方になると速度が低下しやすいです。

実際に、mineo(ドコモ回線)で通信速度を測定してみました。

測定にはアプリ「Speedtest.net」を利用しています。

時間帯下り速度上り速度
朝(9:00)11.0Mbps7.25Mbps
昼(12:30)0.92Mbps18.4Mbps
夕方(18:00)14.3Mbps21.7Mbps
夜(22:00)14.6Mbps21.3Mbps

回線が混雑する平日お昼は下り速度が1Mbpsを下回っています。

ゲームや動画視聴などをこの時間帯に利用する人だと厳しいですね。

その他の時間帯は比較的速い速度が出ています。

10Mbps以上出ていれば、普通にスマホを使っていて困ることはありません。

ただし、夕方は都市部や電車の中など場所によってはお昼並みに速度が低下することがあるので注意が必要です。

Sプランは月額料金が割高

料金プランで説明した通り、Sプランは月額料金が割高です。

mineoのAプラン・Dプランはもちろん、他の格安スマホと比べても高く設定されています。

実際に、3GBの音声通話SIMの月額料金を比較してみました。

格安スマホ3GBの月額料金
mineo(Sプラン)1,950円
mineo(Aプラン)1,510円
mineo(Dプラン)1,600円
BIGLOBEモバイル1,600円
IIJmio1,600円
LINEモバイル1,480円
OCNモバイルONE1,480円
UQモバイル1,980円

他社の3GBは1,500~1,600円前後です。mineo(Sプラン)は1,950円なので、300~450円前後の差があります。

SプランはあくまでもSIMロックがかかったソフトバンクのスマホで使うことが前提です。

SIMフリースマホやSIMロック解除したスマホの場合はなるべくAプランかDプランを選びましょう。

LINEのID検索が使えない

mineoではLINEのID検索が使えません。

LINEのID検索は年齢認証が必要です。しかし、年齢認証は大手キャリアのシステム(例えばドコモならMy docomo)と連携して行います。

格安スマホであるmineoでは年齢認証ができないため、LINEのID検索もできません。

mineoでLINEを使う際はID検索以外の方法で友だちを追加してください。

対面サポートを受けられる店舗の数が少ない

mineoショップ
(出典:https://mineo.jp/shop/about/)

mineoは対面サポートを受けられる店舗の数が少ないです。

mineoの取り扱い店舗は200店舗以上ありますが、その多くはmineoの販売しか取り扱っていません。

契約手続きや初期設定サポートといった手厚いサポートを受けられるのは直営のmineoショップとサポート店のみです。

mineoショップとサポート店は全国に約100件しかありません。

全く店舗がない他の格安スマホと比べるとマシですが、大手キャリアと比べるとやはりサポートは物足りないですね。

まとめ

以上、mineoの料金プランとメリット・デメリットをまとめました。

mineoは国内3キャリアすべてに対応したトリプルキャリアです。端末に合わせて回線を合わせることで、どのキャリアから乗り換える場合もスマホをそのまま使えます。

さらにフリータンクやパケットシェア、パケット放題など独自サービスが目白押しです。独自路線を貫くmineoは、今後もユニークなサービスを多数打ち出してくるでしょう。

大手キャリアのスマホをそのまま使いたい人、他の格安スマホにはない変わったサービスを使ってみたい人にはmineoがおすすめです。

ライター紹介
aonegi1993

格安SIMやスマホが好きなフリーランスライター。大学時代に節約のため格安SIMを使い始めたのをきっかけに、スマホライターとして活動中